HOME 会社概要 お問い合せ サイトマップ

トップメンター通信バックナンバー>メンター通信 第76号

メンター通信 第76号

発行日2010.5

今のやり方で世の中の変わり目を乗り切れるのか

2月に私は、浜松の代理店さんが主催する竹田先生のセミナーに参加してきました。
参加の目的は2つです。1つはピータードラッカーの本「明日を経営するもの」を中古で1万円出して手に入れたことの報告とその本を見てもらうことです。
竹田先生は、中身を見て
「これは私の持っている版と違うね。この写真は付いていない。これがいいんだよ」とえらく感心されていたので、私もちょっと高い本を買い過ぎたかと思っていたのですが、1万円出して手に入れた甲斐がありました。
もう一つの目的ですが、丁度一年ほど前から講演をしなさいと竹田先生にも、先生の奥さんからも言われていたこともあり、講演の研究をしに行ったのです。

そんなこともあり、セミナーに参加したのですが、帰りは浜松から名古屋までご一緒していただき、待ち時間も含めてマンツーマンで講義をして頂きました。
話は、独立した頃の苦労話から始まり、ランチェスター戦略が理解できたきっかけなどでした。
人が何かを掴むきっかけというのは、直接その人から聞くのが一番です。
書籍やテレビなど間接的なものになると本音のところが伝わりません。簡単に見つかったように感じてしまうものです。
竹田先生曰く、ランチェスター戦略が解りかけてきたきっかけの一つは、戦略と戦術の区別が付いたときからだそうです。
戦略という言葉が中々理解できず、苦しんでいたとき、娘さんから「そういう戦いのことは、古代ギリシャにヒントがあるのでは」と聞かされてから、研究が急に深まったのだそうです。
私も最近になってようやく戦略と戦術の区別が付くようになってきました。
私は、今教材をインターネットで販売できないかと研究をしております。
カラミーショップというインターネットで買い物ができるシステムを月額1300円程度でレンタルしているのです。
今のところ結果は全然出ていません。
僅か月当り1300円が回収できていないのです。

それだけでは、ありません。その他ネット上での広告宣伝を始め、変更してもらう人件費を含めると何のためにやっているのかよく解りません。
販売できるようになるまで、早くて3年は掛かるのではないかと思っています。
それでもチャレンジしているのには、私なりの理由があります。
このネット販売に力を入れてやろうと思ったのは、現在の粗利益の構成を変えられないかと思ったからです。
マルクスは、『価値 = 労働力 × 資本力』と言ったそうですが、私の仕事は労働力だけで価値を生み出して資本力はほとんど使われていません。
これ以上のパワーを出そうとすれば、マンパワーを増やすしか方法がありません。
とはいえ私のよう業種では、一人ひとりの個性が商品になりますので、簡単に人を増やすわけにはいきません。
このリスクを防ぐためには、ある一定比率を資本力で価値を生み出さなければなりません。
その一つが教材販売です。
昨年より販売のページを考え始めましたが、徐々にこの教材を販売するだけでは、意味が無いことに気が付きました。
それは、再度購入してもらい自分の顧客になる仕組みがなければならないことです。
これが中々考え付きません。
そこで今までどのようにやってきたかを振り返りました。さらに自分の特徴、強みは一体何かを何度も考えました。
そうしましたら、一つの答えに到達しました。
それは、質問力です。
どうやら、私は人とは違う質問を思いつくようです。
以前コーチングのコーチの方から、「コーチングをされているんですか」と聞かれたことがあります。
本は読んだことがありますが、勉強はほとんどしたことがありません。
質問のプロからそう言われると悪い気はしません。
たぶん質問を繰り返していくうちに、質問されている方の考えがまとまり、やる気になってくるようです。ですから、相手の人と話をする場面をどうにか作らないといけないことに気付きました。
そこで、特徴を活かすために電話相談というサービスを考えました。

とは言え、イキナリ見ず知らずの人に相談したいという人は、ほとんどいないと思います。
最低3回は話さないと相手も心を開いてくれません。
この問題を解決するために、オンライン講座を追加しました。
ネットショップの立ち上げ前に、大急ぎで追加した次第です。
こんなことを考えて昨年より力を入れて始めました。
お蔭様で現在のアクセス数は、2倍になってきましたが、未だに自分の中で明確になっていないことがあります。
それは、インターネットを利用することで、市場が広がりすぎて自社がどこで強みを発揮しようとしているのかが解らなくなってきていることです。
こういうのを戦略がないというんですね。
現在商品はランチェスター経営の教材だけに絞り込んでいますが、全国を相手に販売をするのであれば、本家本元のランチェスター経営には勝てません。
エリアを三重県と絞り込むのは、インターネットでは難しく、とは言え他の方法を取るほど経営パワーもありません。
客層を絞るにしても、業種をある程度決めなければなりません。
インターネットをどのように自社の仕組みに組み込むかが見えていません。そういう意味では、まだまだ実験段階で戦略立案が出来ていません。
世の中の変わり目で、今までのやり方が通用しなくなってきています。
このような状況で、手法や手段いわゆる戦術だけを変えても、会社を変えていくことができるのでしょうか。
戦略がよいと効果性が高く、社員さんが頑張れば頑張った以上に成果が出る訳です。
さて皆さんは、戦略と戦術の区別は付くでしょうか。
また自分の戦略実力は、どのように高められているでしょうか。

成功する営業戦略の立て方

私は月に1回、戦略社長塾という社長向けの勉強を開催しています。ランチェスター経営の竹田先生が制作したビデオを見ながら自分の会社がどうかを考えて頂く研修になっています。
経営原則のコースでは、
1日目が「現状分析と経営の構成要因」
ここでは、経営の本質や経営を構成する要因を勉強します。
2日目は、「利益性の原則と市場占有率」
会社によって、一人当りの利益が何十倍も違う原因は何かをお伝えします。
3日目は、「戦略と戦術」
社長の役目とそのやり方をランチェスターの法則を用いて説明します。
その社長の役目は、以下の内容です。

  1. 戦う相手を決める
  2. 敵の情報を集める
  3. 主力商品と補助商品を決める
  4. 営業地域を決める
  5. 流通経路もしくは客層を決める
  6. 全社的な営業方法を決める
  7. 人の役割分担、組織を決める
  8. 資金の調達と経費の配分を決める
  9. 生産能力、仕入先を決める
  10. 経営計画書を作る
  11. お客さんの維持方法を決める

これらは戦略ですが、その中でもD流通経路もしくは客層を決めることとE全社的な営業方法を決める営業戦略が一番難しいと思います。
特にD流通経路もしくは客層の決定は、次の営業方法を決める前にどうしても決めておかなければならいことです。
にも関わらず、多くの会社が自社が有利であるかどうかという意図を入れて選択していないのではないでしょうか。
営業力があり、売りたいという気持ちが強い人は、どうしてもこうなります。
メーカーで説明しますと、直接エンドユーザーに販売するのも、卸や小売を通して販売するのも関係なく販売する場合です。

エンドユーザーに販売する場合は、商品やサービスから得られる効用に興味があります。
ですので、お客さんがどういう風に感じるかと言うことがとても重要になります。
そういうことからも、接客とか応対が非常に重要な要素になります。
反面、価格に見合うだけの満足が得られれば、高くても購入してくれる人もいます。
ところが卸や小売を通して販売する場合は、粗利益つまり儲けが重要になります。
ですので、多少愛想が悪くても、成り立ちます。さらに繰り返しの取引することもあり取り返しがききます。
一回の取引量も多くなります。
この経営原則編を理解して頂いた後は、陶山訥庵の地域戦略、顧客維持戦略、営業戦略と勉強して頂きます。
この勉強会も、竹田先生の制作したビデオを使って進めるわけですが、その講義のために私も何度も復習します。
竹田先生の教材には、ビデオとは別に音声CD教材があります。

 ★教材の詳細はここをクリック
そのCD教材を車で移動するときなどを利用して、繰り返し聞く訳です。
そうすると、講義でどう伝えたらよいか。とか、戦略立案でのヒントがピカッと出てくるのです。
その時は、第9部販売戦略のCDを聞いていたときです。
この教材は、第一章が販売網の作り方。第二章が得意先戦略。の2つに分けられています。
このこと自体も私には、新鮮さを感じました。
いままでお客様にアドバイスをするに当り、販売の仕組みを意識してきたことが多く、例えば見込み客を見つける方法とか、その後人間関係を構築する方法とか。効果的に契約終結する方法とか。を中心に考えてきました。
この話が通じるのは、販売先の客層とか販売網が出来ているときです。
現在の販売先、客層、販売網がダメなとき別の販売網を決めどのように作っていったらよいのかは別の話です。
皆さんは、プラッシーというジュースを御存知ですが、私が小学生の頃に販売されていたものです。

ビタミンCをプラスしたジュースで、プラスC、プラッシーと名づけられたようですね。
このジュースは,武田薬品の子会社になるんでしょうか。武田食品が販売をしていました。
武田薬品は、薬品業界では最大大手ですが、ソフトドリンクの業界では、弱者の立場です。
当時は、酒屋さんがこういったソフトドリンクをはじめ、ビール、お酒、味噌醤油などの調味料を販売するのが主流でした。
そこで、違う販売ルートである米屋さんを使いました。
米屋さんも当時は配達が中心です。
1箱24本入りで発売しました。今ではビールぐらいしかありませんが、栓抜きで抜いて飲むものです。
これが旨くいって、販売ルートを築くことができました。
味をしめた武田食品は、調味料「いの一番」も当初米屋ルートで販売したそうです。
竹田先生は、東京商工リサーチ出身だけあって、実例をよく調べています。
凡人は抽象的なことから、自分に置き換えるのは難しいですが、実例を聞いて、自分に置き換えるのは以外にできるものです。
私の場合は特に、電車や車に乗っているときに、ヒラメキがあります。
その中でも、乗っている時間が長いので新幹線はいいですね。
このプラッシーの例以外に、化粧品の販売、アルミサッシの例、ビール業界、そして近江兄弟社のメンタームの例まで載っています。
メンタームの話は、以前中小企業家同友会で講演を聞いたこともあります。
商品やサービスの開発は、売り方も含めて考えないと失敗する可能性が高くなりますので、皆さんも販売網の作り方。得意先戦略には十分に研究してください。

ニュースレターをお読み頂きありがとうございます

記事のご意見・ご感想をお寄せください。 ご意見・ご感想はこちら

【編集 ランチェスター経営三重岩崎】
【連絡先TEL 059-398-0123 FAX 059-398-0153 】


【連絡先】
ランチェスター経営三重
電話059-398-0123 FAX059-398-0153

ページトップヘ▲