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メンター通信 第68号

発行日2009.9

噂を本当と思い込んで判断していませんか?

3年ほど前、突然竹田先生から電話が入りました。
いつもなら、「どう社長塾やっているかね」という電話なのですが、その時は違いました。
「岩崎さん、三重大学に行ってきて本を借りてくれんかね」という思いも寄らない話でした。
その時、竹田先生は自己啓発の勉強がいつ頃から始められたのかを調べているということでした。
「岩崎さん、ナポレオン・ヒルというのを知っているやろう。あんたはSMIをやっていたっけ」
「ナポレオン・ヒルが最初にA・カーネギーに頼まれて成功哲学という本を初めてまとめたように思われているが、その前とさらにその前があるんよ。だからSMIはひ孫ぐらいに当るんよ」
私は、思わず聞き入ってしまいました。
私は15年もの間「ナポレオン・ヒル」が最初だと思い込んでいました。
「ナポレオン・ヒルの前があることが分かったんよ。それが三重大学の図書館にあるから、借りてきてくれんか。お礼を出すから。今からFAX流すから」
その本は、『如何にして希望を達すべきか オイソン・スエット・マンデン著』でした。
私は早速、三重大学に行ってその本を借りに行きました。
驚きました。本当に本があったのです。
なんでそんなことを九州にいるのに分かるんだろう。
後で聞いたことなのですが、各大学の図書館に往復はがきをだすのだそうです。
書籍名と著者、それと次がポイントで「ある・なし」と書いて丸を付けるようにしておくと、直ぐに返してくれるそうです。
竹田先生と話をしますと、こういう自己啓発のもの以外でも徹底的に調べているということがよく解ります。
竹田先生は、この自己啓発にしても、自己啓発プログラムを売っている人たちよりもその内容を知っているのではないかと思われます。
さらに凄いと思うのは、徹底的に調べた上で自己啓発の分野は先発の人がいるのでそのことはほとんど話をしないということです。
それで人がやっていない、小さい会社の経営戦略(教材はこちら)だけに集中しているということです。皆さんは人から聞いた情報を鵜呑みに信じていませんか。
私のように15年間も誤った情報を信じ込んでいませんか。
そして、情報を得たら直ぐマネをしようとしていませんか。

ここまでに伝えたいことはこの2つです

自己啓発の最初は13の徳目だった

ではその『自己啓発について最初に言い出したのは誰か。』ですがベンジャミン・フランクリンのようです。
これは岩波新書から出ているフランクリン自伝に載っています。
ベンジャミン・フランクリンは、これからの自分によい習慣を身につけたいと思い、その方法を考え出したのです。
そのフランクリンが行った方法とは次のようなものです。

@まず自分にとってよい習慣というのを調べた、ところがやってみると沢山あり、どれもよいことではあるが、近い内容のものもあった。そこで、項目を13の項目だけに絞り込んだ。
A次に、各項目の内容も人によっては幅広かったり、偏っていたりしていたので、自分なりに解釈を考え出来る限り限定した内容にして、項目に説明書きを付けた。
B一つの項目を特に1週間意識して生活し、一日を振り返って出来ていない項目にチェックを入れた。他の項目は特段意識をすることは無いが、同じくチェックした。
C1週間が終わると次の項目に取り掛かった。
D13の徳目が終わると、また第1番目の徳目から始める。そして1年に4回間を置いた反復を繰り返す。
D13の徳目の順番は、その徳目が習得できれば次の徳目が習得しやすいように順番を決めた。
例えば最初の徳目は節制。フランクリンの節制の定義は次のようなものです。
「飽くまで食うなかれ、酔うまで飲むなかれ」
耳の痛い人もいるかもしれませんが、誘惑や欲求に負けないようにできれば、次の徳目の沈黙(自他に益なきことを語るなかれ。
駄弁を弄するな)はもっと達成しやすくなります。
このベンジャミンフランクリンの13の徳目を精進する方法は、戦略的でそれも弱者にぴったりな方法です。

(社長が変われば★会社が変わる)
勉強熱心な社長ほど色々な勉強会に参加し、聞いてきたことをあれこれやりたくなります。
勿論、内容はそれぞれ良いことがあります。
ところがそれをそのまま社内に持ち帰って、「○○という会社では、こんないい事をしている。うちの会社でも今日からするぞ」
ところが一週間もしないうちに、途切れてしまう。
こんなことを繰り返してきて、結局数年前と何も変わっていない。
そんな経験ありませんか。
もしそう感じられたなら、フランクリンを見習って、次の手順で実行してみてください。
@一度今まで勉強してきて実行した方がいいと思ったことを箇条書きにする。
A項目を種類別に分類する
B分類した項目を自社の状況に応じてどれからやれば効果的かの優先順位を付ける。
C各項目を自社が実行できるように表現する
Dいつまでの期間を決めてそのチェック方法を決める
Eそして全員で繰り返し訓練を重ね、量稽古を積む。
相手が見えないものの場合、歴史上の偉人でさえこうしているんですから、凡人が、人の話を聞いてサッと実行できるようになるというのはありえません。
社長によっては、うちの社員なら出来るという方もみえるかもしれませんが、そんな人は一万人にひとりいるかどうかです。
実行力を高めるために皆さんは、このフランクリンの方法を自分や自社にどのように適用しますか。
参考のために、フランクリンの13の徳目をご紹介します。
説明書きは、「人生を幸せへと導く13の習慣」という本からの抜粋です。
@節制:頭や体が鈍くなるほど食べないこと、はめをはずすほどお酒を飲まないこと。
A沈黙:他人あるいは自分に利益にならないことは話さないこと。よけいな無駄話はしないこと。
B規律:自分の持ち物はすべて置き場所を決めておくこと、
仕事は、それぞれ時間を決めて行うこと。
C決断:なすべきことはやろうと決心すること。決心したことは、必ずやり遂げること。
D節約:他人や自分に役立つことのみにお金を使うこと。すなわち、無駄かいはしないこと。
E勤勉:時間を無駄にしないこと。いつも有益なことに時間を使うこと。
無益な行動をすべてやめること。
F誠実:欺して人に害を与えないこと。清く正しく思考すること。口にする言葉もまた同じ。
G正義:不正なことを行い、あるいは、自分の義務であることをやらないで、他人に損害を与えないこと。
H中庸:何事も極端でないこと。たとえ相手に不正を受け、激怒するに値すると思ってもがまんしたほうがよいときはがまんすること。
I清潔:身体、衣服、住居、を不潔にしないこと。
J冷静:つまらないこと、ありがちな事故、避けられない事故などに心を取り乱さないこと。
K純潔:性の営みは、健康のためか、子供をつくるためにのみにすること。
性におぼれ、なまけものになったり、自分や他人の平和な生活を乱したり、信用を失くしたりしないこと。
L謙譲:イエスとソクラテスを見習うこと

見積書はまだ出すな!

最近営業マン向けの教育をすることが多くなっています。
やはりこの景気では、営業力強化(参考教材:営業力強化・四つの対策 )についてはどの会社も課題になるのではないかと思います。
取り扱いの商品やサービスでその経営構造が決まってしまいますので、営業形態も変わってきます。
でも原則は変わりません。
一生に一度しか買わないスポット型、一度取引したら継続的に注文をくれるルート型、事務機や車のように定期的に購入がある中間型どの形態でも、@アプローチA人間関係構築Bニーズ調査までは、同じ工程を踏みます。
指導していて一番気になるのが、見積書を出すという習慣です。
提案をするということと見積書を出すという行為を同じと思っている方が多くみえるようですね。
?
勿論商品によっては、見積もらなければ価格が解らないものもあります。
私の言う見積と言うのは値引きを入れた見積のことです。
例えば
「ちょっとパソコンの調子が悪いんで、見積を持ってきて」
こんな電話が入ったら、どうされますか?
「解りました。それでどんなパソコンが必要ですか」
「今使っているものと一緒でいいよ」
「では、明日お持ちします」
この営業さん、次にやるのはインターネットを検索し頑張って、安いものを探しますね。
そして1〜2時間掛けて見積書を作ります。ついでにカタログなんかを取り寄せる。
上司に承認を貰らう。
そこで「これで決まるんか?」
「ちょっと待ってください。考えてみます」
いくらにしたら買ってくれるだろう。そう考えて色々なパターンを考えだしてさらに2,3種類を追加。
翌日お客さんのところへ行って、見積書を見せて
ちょっと誇らしげに、昨日作った見積を出して説明をします。

お客さんは、「解りました。検討します」
「ではお待ちしています」
その後この営業マンは、世間話をして帰ってくる。
その後お客さんから連絡があることはなく、見込み客としてリストに残ったままに・・・
こんなことは日常茶飯事ではないでしょうか。
「見積を持ってきて」この悪魔のささやきに営業マンは気をつけなければなりません。
もし本当にパソコンの調子が悪くて買い換えたいのだったら、電話の段階で悠長に見積書を持ってきて欲しいというでしょうか。
営業マンだったら、この点を疑って掛かる必要があります。
例えば、どのように調子が悪いのかを聞くべきです。
「いやぁ。先日インターネットを見ていたら途中で止まるんだよ」
「それが止まると仕事が止まるわけですか」
「いや〜。そうではないね。」
「それでは、急ぎではないですね。じゃぁ見積というよりは概算の予算が解ればよいということでしょうか」
「そうだね。概算でいいよ」
こういう風になるかどうかは、解りませんが少なくとも相手の状況を聞くことで、自分のことを理解しようとしていると感じることが出来るでしょう。
そしてもしかしたら、心の中で
『自分は昨日不具合が起こったことで、誤って買い替えをすることだけを考えてしまったが。見積もりと焦っていたが買い替えまでする必要がないかな』と気づくかもしれません。
反対に、お客さんが本当に緊急性を持っているのだったら
「いつも止まるという訳ではないが、銀行のオンラインに繋がっているパソコンなので次の振込みには間違いがないようにしたいですね。」
ここまで話が聞ければ後は、どうすれば自動的に考えることができます。
如何でしょうか。
「見積を持ってきてくれ」ということは確かにニーズはあるような気がします。しかし今すぐ買う気があるかどうかはこの時点では解りません。
勿論その度合いも解らない訳です。ところがあえて見積を出さないことで、お客さんの買う気を計ることができます。
ニーズが無ければ、売ることはできません。
ニーズがあっても、買う気が無ければ契約を成立させることは出来ません。
見積書を出してしまうと、このニーズと買う気を確かめる機会がなくなってしまいます。
それはお客さんも見積書を貰い値段が提示されるとそちらに意識が行ってしまって、安く買うにはどうすればよいかということだけに集中してしまうからです。
ウィクリートークでは、鈴鹿の加藤塾長に手伝ってもらって、営業トレーニングを実際に行っているところを録音しました。一度お聞きください。
試聴は「ウィクリートーク」で検索してください。
社内勉強会には「新規開拓の進め方」がお勧めです

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