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メンター通信 第35号

発行日2006.11.25

経営指針を作ると社長のやる気が出る

私は9月から中小企業家同友会で実施されている経営指針・計画作成セミナーに参加しています。
講師はIMC経営センターの石川先生で、全5回に渡り経営計画書を作成していくものです。
ランチェスター経営の竹田先生曰く「経営計画書は戦争で言うと作戦計画書でなくはならない。」
私も以前経営計画書を作成しようとした際、数字を羅列して終わってしまったので、今度こそは作戦をその計画書に入れたいと思い参加しました。

もう一つ理由があります。
3年間やってきて、これからどうしていくべきかを考える必要があったからです。
第1回では、経営指針について学習しました。
同友会で言う経営指針は、@経営理念、A経営方針、B経営計画の3つから構成されています。

  • 経営理念は、企業の目的とは何かを考え、経営にあたっての根本的な考え方を明示するもの。
  • 経営方針は、理念に基いて経営の基本的方向を確立すること。
  • 経営計画は、設定された目標と戦略にもとづき、それを達成するための手段、方策、手順を具体的に策定するもの。
以上は、「経営指針作成の手引き」という同友会から発行されている冊子に書いてある内容です。
そこで、経営理念を考えることから始まりました。
経営理念は、これまでに考える機会がありましたが、まとまらず今回も同じでした。
結局第2回目の講の直前に、一つに絞りました。
それは
『成長の喜びを通じで社会貢献する』
行動指針として、
・何事にも感謝を表し、物事にあたる。
・鶏口となるも、牛後となるなかれ。 としました。

経営理念が、固まったらその次は、経営方針です。
冊子によりますと経営方針は、経営理念の徹底とその具体化、創造的実現を目指して、中期のあるべき姿と目標を示し、それに到達するための道筋を示すもの。とあります。
最初、3年先のあるべき姿をイメージすればいいのかぁ。
簡単!と思いながら始めましたが、結構これが難しくいイメージできないんですね。
こうなったらいいなぁとは、描けるんですが、なぜだか寂しくなってくるんです。
これだけ?業績のことばかり?
今の自分から逃げたいだけ?
結局食べていければいいの?
どんどん自分が小さく見えてきました。

これはイカン。
そこで、これは達成したとして、もっと先にどうなりたいのかと、自分に問いかけました。
このときに思ったのです。
3年先だけを描こうとすると、そこで終わってしまう。
自分では到底到達できない目標、目的を描くことで直近の3年間の意味が出て来たのです。
今日の活動が、明日に繋がり、明日が明後日にそして自分では出来ないと思っていたことを実現できるのなら、今日一日が楽しくやれるのではないかと考えたのです。
そこで、3年区切りで考えられるところまで考えてみました。
T期 経営体質強化期
U期 人材教育期
V期 拠点展開期
W期 事業継承期
これが達成できたら、X期として他県へ出て行いく。どの県がよいかも竹田先生からヒントを頂いています。
誤解の無いように勿論、地域を広げるのは、ランチェスター戦略の強者となってからです。
ですから、自分ひとりではとても出来ないし、自分の代では出来ないかもしれません。
しかし設計図だけは、書いておきたいものです。
不思議なことに、実現するかどうかわからないことを考えているのに、
「おぉっ!やってみたい。」
という気持ちが湧いてきたのです。

こうなると経営計画を立てるのが俄然楽しくなってきます。
早速中期計画として、3年間を考えました。
経営体質を改善すると言っても、達成できたかどうかのスケールが必要になります。
目標値というものです。
事業の仕事ぶりを判定するための尺度は利益です。
これは、ドラッカーが言った言葉です。 (現代の経営より)
その利益の蓄積は、自己資本額で表れるますので、私は一人当たり自己資本額をその指標としました。
経営コンサルタントの一人当たり自己資本額は、400万円。(黒字の平均)
私のところは、1.5人で運営していますので、600万円を目標にしました。
これを3年後に達成したい。
計算すると、毎年200万円の経常利益が必要になります。
純利益は約100万円。黒字の一人当たり純利益が40万ということを考えれば結構高い数字です。黒字の平均の2.5倍が必要になるわけです。

私のところで一番高い経費は人件費ですので、それまで給与はぎりぎりということですね。(笑)
今まで通りやっていれば達成するのであればいいのですが、そういうことはありえないですよね。
上がる根拠がないのですから。
そこで、これまでに打ってきた対策で、習慣化したものを洗い出しました。
ニュースレター、お礼ハガキ、社長塾、ブログ、ホームページ・・・・
その中で、残すべきものは、これとこれ。
そして追加するものは、これとこれ。と一つ一つ考えていました。

  • 営業のこと、戦略のこと、人間関係のこと。の体験を書いた小冊子を発行する。
  • 1回で完結するセミナーを行う。
  • お客さんのことをもっと知るために、訪問を行う

たった3つですが追加しました。
それを実現するためには、お金が必要です。
冊子の発行の見積をとり、宣伝広告の費用を算出しました。
12ヶ月の行動計画書に、その内容を落としていきました。
このときにとても役に立ったのが、ランチェスター経営の竹田ビジネスモデルです。
縦軸に8つの要因、横軸に年月をとります。
@商品対策では、こういうセミナーこの時期に開いて、冊子はこの月に出して、A地域はここを強くしてB客層はここを重点的に C営業対策はこういう手順で、D顧客維持対策は、これを続けてE組織対策は?F資金対策は?G時間対策は?・・・
出来上がった表を眺めて、これをどうやれば自分をチェックできるのか。本当にできるのか。実際にやってみたら、どういう状態になるのか。など何度もシュミレーションをしてみました。
徐々に整合性が合ってきて達成できるイメージができてきました。
私がこのセミナーで気づいたことは、

  • ビジョンを描くとやる気が出る。
  • 経営計画書には、行動計画が必要。
  • 行動計画には、必要な経費、必要な時間を必ず入れる。
  • 行動計画には、数値計画を立てるときの2倍の時間と期間が、必要。
ということです。

経営計画をやる気のでる計画書にしたい方は、お問合せ下さい。
経営計画の計画という教材(4,500円)がオススメです。

目標達成力を上げるには

4月頃でしたでしょうか。
目標達成力を強化するセミナーの依頼がありました。
2回の講義で、2回目で成果が出るようにしたいとの事でした。
1回目と2回目の間は、3ヶ月あります。
この課題を頂いたときに、難しいなぁ。というのが正直な感想でした。
そこで、自問自答してみました。

  • 目標を達成したときに、どういう手順で行ったのか。
  • どういう要因があれば達成しやすいのか。
  • どういう気持ちのときに達成しやすくなるのか。

そのセミナーは、対象者が社員でしたので、特にやる気が一番だと考えました。そしてその持続です。
もう少しこの点を追求していくと、次の言葉にぶち当たりました。
それが次の 成功の3つのスイッチ です。

  1. 間違いなく成功すると思える
  2. 成功した自分をリアルにイメージできる
  3. 成功の喜びが感じられる

その時、デールカーネギートレーニングの第1講で成功のイメージを発表するトレーニングをしたことを思い出しました。
この方法でA成功をリアルにイメージする。B成功の喜びを感じられる。
この2つを克服することにしました。
そんな訳で目標をできるだけ具体的に発表してもらうことを決めました。目的は達成したときに自分が嬉しいとか、楽しいとか、ワクワクすることを感じてもらうことです。
次に目標を達成できると確信してもらうために、行動段階を策定してもらうことにしました。
ちょっと頑張ったら、出来る目標に細分化し、達成期限を設定する書式に、書き出していきます。
この作業で、目標達成をグッと自分の物に近づけることができます。
次に問題なのは、やる気を持続する方法 ですが、ここは性悪説で対処するしかありません。
自分を監視するといいますか。そうするためには、どうしても外からの刺激が必要です。
今回のセミナーでは、研修の後それぞれ会社へ戻りますので、フォローが中々出来ません。
そんな訳でモティベーションの維持が特に難しくなります。
2回目にお会いできるのも3ヶ月先になります。
そこで考えたのが、1回目の講義のときに連帯感を生むことです。
「全員で達成しましょう。」という雰囲気にすることです。
今回はそれぞれの目標に対して、話し合う時間を取りました。
次に講義が終わってからの対策です。
と言っても毎日見張りに行くことは出来ません。
継続的に目標を意識してもらうぐらいしか私にはできませんでした。

そこで行動段階の区切りで自分自身に激励の葉書を予め書いてもらうことにしました。合わせて、事務局の方に協力して頂き、月に1度フォローと経過報告をお願いしました。
私からもひと月に1回葉書を出すことにしました。
このように研修の計画を立てて、実施してみました。
その結果、大変な状況になってしまったのです。
1回目、9社の参加。2回目がなんと4社と激減してしまったのです。

私にとっては、厳しい結果でした。
その中でも、2回目に参加された4社のうち3社の方は目標を達成されて、業績に繋げられていたのは、救いでした。
考えようによっては、3割3分3厘。野球だったらリーディングヒッターですよね。
私はこの結果を受けて、内容については逆に自信を持ちました。
皆さんの会社では如何でしょうか?
これをやるぞ!と決めても、途中で途絶えてしまうことがありませんか?
時間に余裕ができると、何かを達成しようとして目標を立てる。
しかしやり始めると何かと忙しくなって、頓挫してしまう。
それには、いろいろな原因があったかもしれません。
私は、このセミナーの経験を通じて、次のことで達成率が上がることを確信しました。

目標を達成したときのワクワクするイメージになるまで時間を掛ける。
→社内で目標を設定した場合は、是非とも自分たちにとって、どんな良いことがあるか。どんなに楽しくなるかを話し合う時間を取ってみて下さい。
次に、進捗を皆で楽しめるように、全員が確認できるようにして下さい。
→進捗管理は事務所に一番長い時間在籍できる、しかも若い人の方がよいです。
誰が見ても解るようにするということでしょうか。
中小企業の場合は、管理だけをできるほど人的パワーがありません。社長自らが行うと必ず失敗します。

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